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TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” レビュー 〜 想像を超える音質と完成度。これはオススメせざるをえない。

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このレビューは、HiFiGo 様より試供品を提供いただいてのレビューですが、製品の評価は個人的に率直な感想を記載しています。

ここ最近の5千円前後の中国メーカーのIEM/イヤホンは、音質などの性能が極めて優れた製品が多く、少し前の1万円以上クラスのレビューをする感覚になってきましたが、低価格帯の定番王とも言える TinHiFi から、再び刺客が送り込まれてきました。

端的に言うと、この見た目がカッコいいと思ったら今すぐ買って損はありません。
この価格帯では最もニュートラルなサウンドで、欠点らしい欠点が見つからず、レビューを書くのにかなり苦労しました。唯一の欠点は、米国の某ブランド製品に形が似てることくらいでしょうかw

TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” 基本スペック

Image credit: TinHiFi

TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” と名付けられ、TinHiFiではこれまでに見ない直線的な形状の金属シェルの機種。その形状を見た瞬間、おそらくパッと思い浮かべるものがあると思いますが、今はキャンプシーズンではないので忘れておきましょう。

パッケージに描かれているように、この機種の開発コンセプトは「プロダクト・クオリティ」と「高い信頼性」に重点を置いた「メカ (MECH) 」が基本となっており、構成要素にそれを裏付けるさまざまな技術や方式が採用されています。

シェル: 航空機グレードの「6063 アルミ合金」

TinHiFi C2 のハウジングには航空機グレードの「6063 アルミ合金」を採用し、5軸CNC加工で製造。この A6063 というのは、どうやらアルミサッシなどに多く使われている材料のようで、耐食性に優れ、複雑な加工を容易に行えるアルミ合金のようです。

振動板: ポリウレタンと液晶ポリマーの複合材ダイアフラム

振動板には新開発のポリウレタン(PU)と液晶ポリマー(LCP)の複合材ダイアフラムを採用し、IEMの振動板として理想的な特性を追求しているようです。ちなみに「液晶ポリマー」の「液晶」は「結晶」などと同様に物質の状態を表す用語で、「液晶ディスプレイ(LCD)」とは直接は関係ありません。

  • LCP樹脂(液晶ポリマー)|KDAのプラスチック加工技術
    一般的な結晶性のプラスチックは、溶融すると結晶構造がくずれるが、液晶ポリマーは、溶融しても強い分子間力によって結晶を保ち、分子が規則的に並んだ液晶状態である。「液晶ポリエステル」とも呼ばれる。

ドライバーの構成

Image credit: TinHiFi

TinHiFi C2 に採用された新開発のPU+LCP複合材ダイアフラムは、柔軟性と高い弾性を併せ持つもち、深い低域と明るい高域の両立を可能としているようです。

世界中の音響技術・音響認知の知見を結集

TinHiFi C2 はあらゆる面で「プロダクト・クオリティ」を高めるために、特に音質面においては世界中の専門家の知見をとりいれ、理想的なバランスをこの価格帯で実現するという、野心的な取り組みを行って開発されたようです。通りで各帯域のバランスが異様に良いわけです。

Image credit: TinHiFi

…TinHiFi って一体何者?! と思わずにいられません。少なくともこのクラスのイヤホンの音響技術開発においては世界でもトップクラスではないでしょうか。少なくともエンクロージャーとなるこのハウジングの形状は「TinHiFi としては」未経験のはずです。

TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” 開封

TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” のパッケージは、10cm四方、高さ3cmちょっとのコンパクトなサイズです。

付属品

TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” の付属品は、必要最小限のものが付属している感じですが、イヤーチップが4セットと異様に多いのが目立ちます。それだけ耐久性の高さを表しているのかもしれません。

付属のケーブルも、よくある編み紐のようなものではなく被覆で覆われたストレートなものが付属し、タッチノイズや引っ掛かりが少なく、モニター用途での利用にも適しているかもしれません。

ただ、TinHiFi のこのクラスの機種の例によって、収納用のポーチやケースが付属しないので、ケースだけ別途用意したほうがよいでしょう。

個人的には一番左のメッシュポーチでも充分だと思っていますし、これを以前 AliExpress で大量購入して、ケースやポーチの付属しないイヤホンは片っ端からこのメッシュポーチに収納し、それをプラスチックの密閉容器に乾燥剤と共に入れて保管していますw

高いビルドクォリティと精度

この価格でこの精度は、シンプルに驚きです。安価な機種にありがちな誤差らしい誤差がどこにも見当たりません。ケーブルもリセス(凹)つきの2ピンレセプタクルに左右ともしっかり収まり、保持力も左右ともに均等に感じます。

装着感

外観は角ばった形状ですが小型のため、よほど耳の小さな方でなければ角が耳に当たることもなく、装着感や装着安定性は良好です。
ただ、4ペア付属する球形イヤーチップではやや安定しないこともあるので、その場合は他のイヤーチップを試してみるのも良いと思います。

ケーブルが滑らかなシースを被せたタイプのため、タッチノイズもほとんど気にならず、それこそモニター用途にも適していそうです。

TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” の音質レビュー

試聴前の準備と試聴環境

試聴の前に、約80hのバーンインを行った上で試聴しました。
バーンイン (エージング) にはノイズ等は使用せず、試聴用プレイリストをランダム再生しています。経験上、ピンクノイズよりもあらゆるタイプの波形やトランジェント、エンベロープを含む音楽を流したほうが良い結果が得られることが多く、引き続きこの方法で行っています。

試聴には、メインのDAP「Astell&Kern KANN ALPHA」を中心に、ドングルDAC各種や FiiO Q5s-Tc などのUSB DAC/AMP 各種を主に使用しています。

TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” の全体的な音の傾向

外観の角ばったイメージとは裏腹に、非常に滑らかでニュートラルかつ、ディティールやアタックの表現も際立っています。
解像度は充分かつ高すぎることもなく、適度にディティールやテクスチャを感じることができ、モニターライクなサウンドでありながらリスニング寄りといった印象です。

その他、特筆すべきことが特に思いつかない程度に完成度の高いチューニングで、超低音域から超高音域までソツなくキッチリと鳴らしてくれます。

空間表現

サウンドステージはどちらかと言うとやや広く、それぞれの音像の位置や距離、大きさも把握しやすく、立体的な音像定位の曲などもかなり楽しめます。

BT - Communicate
▶️ Streaming: Communicate by BT, B T BTのこの曲は、空間上の音像定位が非常に巧みにコントロールされており、各音像の位置や距離、大きさの変化などがわかりやすく、「空間オーディオ」とかはいらないんでは?と思わせてくれます。

低音域〜サブベース

20Hz付近のサブベースもぼやけることなくしっかり拾ってくれ、PU+LCP複合ダイアフラムの特性が活きてか、サブベースのアタックのキレも抜群です。

CYMATICS: Science Vs. Music - Nigel Stanford
▶️ Streaming: Cymatics by Nigel Stanford, NigelStanford
全てが音の実験のような曲。映像はすべて実際に音や電気によって起きている現象です。ちなみに、この映像でも面白い現象を撮影していますが、日本ではいまだに大人気の「バンド音楽」以外では、ポピュラー音楽の「キック」は40Hz前後が現代のスタンダードです。

中音域

中音域も痩せたり過剰過ぎることもなく、「The 適正」です。

AUTOMATICA - Robots Vs. Music - Nigel Stanford
▶️ Streaming: Automatica by Nigel Stanford
どの周波数帯も突出したり引っ込むことなく、ほぼ理想的なバランスで聴こえます。完璧。

高音域

RAM & Susana - RAMelia (Tribute To Amelia)
▶️ Streaming: RAMelia (Tribute To Amelia) by RAM, Susana
低価格帯の機種では往々にして派手になりやすい帯域ですが、この帯域も「The 適正」。高音域が気持ちよく伸び、特に言うべきことが見つかりません。

TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” は序章に過ぎない?!

この価格帯でここまでの高い完成度のIEM/イヤホンに出会うことは、これまでそう滅多にありませんでした。
たいていの低価格帯機は、ほぼ必ずと言っていいほど「音のクセ」が強かったり「周波数バランスが極端」だったりすることが多く、音質以前の問題なのが常で。

主にネット専売のため営業コストがほとんどかからない点が、他の店頭で販売されている機種との価格差を生んでいる大きな要因の一つと思いますが、それでもこの「TinHiFi C2 “MECH WARRIOR”」が、数倍の価格の機種と比較しうる音質というのは、驚異的です。

特に1万円以下の数千円の価格帯では、今はすでに「店頭販売機」と「ネット専売機」とでコストパフォーマンスの差が非常に大きくなっているように感じます。前回の「TANGZU WER'NR S.G」といい、ちょっと驚きを隠せません。

数千円という価格帯の有線イヤホンは、今後おそらく高音質機とそうでない機種の差がますます開いていくことが予想されそうで、結果的に1万円以上の機種や数万、十数万円の高級機の意義や品質が改めて問われることになるのかもしれません。

今後この数千円台の価格帯の音質でどこまで価格を下げていくのか、あるいは、この価格帯の音質はさらにどこまで向上していくのか、恐ろしいものがあります。

何を言っているんだ?という方も、騙されたと思ってひとまず買っておきましょう(笑
尚、TinHiFi C2 “MECH WARRIOR” にはケース/ポーチは付属していないので、手頃なケースも併せて買っておきましょう。

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