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Celest PhoenixCall “百鸟归巢” レビュー 〜 美しい外観とワイドレンジで立体空間表現力が際立つイヤホン♪

Sponsored Review
このレビューは、HiFiGo 様より試供品を提供いただいてのレビューですが、製品の評価は個人的に率直な感想を記載しています。

ちょっと驚くべきイヤホン(IEM)が登場しました。

2021年に誕生し、昨年2022年から製品リリースを開始した Kinera のサブブランド「Celest (凤鸣天音)」の製品は、以前このブログでも Kinera 独自の「SPDドライバー」を採用した「Celest Pandamon」のレビューをしています。

そして2023年のこの夏、Celest ブランドとしてはこれまでになく高度な技術を採用し、完成度も非常に高い「PhoenixCall」が登場しました。

この「Celest PhoenixCall」、 3Dプリンターによる非常に美しく精巧なシェルデザインもさることながら、⌀7mm 1DD + 2BA + 2FPD(Flat Panel Driver) というトライブリッド構成で、おそらく Kinera のもつ高い技術によるクロスオーバーの綿密なチューニングにより、どの帯域も自然で心地よく、音の立体感と空間表現力に優れたワイドレンジなサウンド。音楽を楽しく聴ける明るめのリスニング向けチューニングになっています。

そして価格はなんと海外価格 (MSRP: 希望小売価格)で$129.99、今の円安下の日本円でも税込2万円を切る価格ですが、実際手にとって聴いてみると、にわかには信じ難い価格に思えます。
各ドライバーの固定位置やその音導管も全て3Dプリンターで形成されているので、製造コストが抑えられ高いレベルの音質を低価格で実現できているのかもしれませんが、パッケージや付属品もなかなかに豪華で、製品のコンセプトを表現するのにコストを惜しまないという、Kinera とそのサブブランドにも共通する世界観を感じます。

HiFiGo Kinera Celest PhoenixCall 1 DD+2BA+2 6mm マイクロプレーナードライバーインイヤーモニター、 5 ハイブリッドドライバー インイア式のイヤホン (3.5mm, Transparent) HiFiGo Kinera Celest PhoenixCall 1 DD+2BA+2 6mm マイクロプレーナードライバーインイヤーモニター、 5 ハイブリッドドライバー インイア式のイヤホン (4.4mm, Transparent) HiFiGo Kinera Celest PhoenixCall 1 DD+2BA+2 6mm マイクロプレーナードライバーインイヤーモニター、 5 ハイブリッドドライバー インイア式のイヤホン (3.5mm, Purple-Blue) HiFiGo Kinera Celest PhoenixCall 1 DD+2BA+2 6mm マイクロプレーナードライバーインイヤーモニター、 5 ハイブリッドドライバー インイア式のイヤホン (4.4mm, Purple-Blue)

シェルの色が「透明」と「パープル/ブルー」の2タイプ、
付属ケーブルのプラグが「3.5mm」と「4.4mm」バランスの2タイプ、
計4種類のバリエーションがあります。

”PhoenixCall”/中国オリジナル名は “百鸟归巢”

この機種は、当初中国のWeibo(微博)の Celest 公式アカウントで公開され、中国名として紀元前4世紀〜3世紀頃の古代中国で書かれたとされる地理書「山海经」に由来する「百鸟归巢」という名称が付けられています。そしてそれがこの製品のコンセプトとなっているようで、フェイスプレートに鳥の絵が描かれているのもそこに由来します。

また、今年2023年の春節にCCTVで「百鸟归巢」という歌が披露されており、ここからもヒントを得ているのかもしれません。

谭维维 Sitar Tan【百鸟归巢】|2023央视春晚录音室版本

その後グローバル販売に向けて英語の名称をつけるにあたり、英語圏のオンラインコミュニティで名称案を募集したようで、最終的に “Phoenix Call” と名付けられました。

”Phoenix” はご存じ「火の鳥」とも呼ばれる不死鳥「フェニックス」、”Call” は一般的な「呼ぶ」の他に「鳥の鳴き声」も意味するようで、例えば「フェニックスの鳴き声」といった意味にも解釈できそうですが、“Phoenix Call” で検索すると、クラウド型コミュニケーションサービス名や小説のタイトルなども出てくるので、複数の意味にも解釈できる言葉なのかもしれません。

”PhoenixCall” という名称は、オーディオ製品名として格調の高さと強さが感じられ、個人的にはとてもよいネーミングだと感じます。

Celest PhoenixCall の製品コンセプト

Kinera およびその姉妹ブランドの QoA を含め、各製品の開発コンセプトやストーリーを大切にしそれをユーザーにも積極的にアピールしている点に、個人的には非常に好感を持っています。
ポータブルオーディオ製品はその販売形態から、個々の製品自体のみで判断されがちではありますが、ブランディングをちゃんとやってるんだなという側面が見えると、安心感もあります。

前置きが長くなりましたが、Celest ”PhoenixCall” の製品コンセプトは、中国名「百鸟归巢」の世界観がベースになっており、製品のパッケージ内には、その英訳版解説が記されたものが入っています。

A hundred birds flock to Phoenixcall was a legendary scene inspired from the ancient Chinese myth "The Legends of Mountains and Seas.”
Heaven and earth stood solemnly, day and night interchange, seasons reincarnate. Mountains, rivers, lakes, seas, winds, blizzards, rain and snow, a destined force lurks in the dark, calling for the families of divine birds, appearing out of nowhere together filling the skies, filling with birds singing, flocks and flocks of them throwing themselves into the deep forest, meeting each other, depicting a harmonic grand scene of a hundred of birds flocking back to their southern home.

仮訳
Phoenixcall に群れる百羽の鳥は、古代中国の神話「山海経」にインスピレーションを得た伝説上のシーンです。
天と地は厳かに佇み、昼と夜が入れ替わり、季節は生まれ変わる。山、川、湖、海、風、吹雪、雨、雪、暗闇に潜む運命の力が、神聖な鳥の家族を呼び、どこからともなく現れて空を埋め尽くし、鳥のさえずりで埋め尽くされ、彼らは深い森に身を投じ、互いに出会い、百羽の鳥が南の故郷に群れをなして帰っていく、調和のとれた壮大な情景を描く。

原文
百鸟归巢灵感来自《山海经》上古时期,天地迥然、昼夜交替、四季轮回、山川湖海、风霜雨雪,冥冥之中有一股超自然的力量,千呼万唤着神鸟一族,便漫天遍野飞窜,鸟啼声,群鸟投林,相互碰撞交汇,呈现成一幅百鸟争鸣,南飞回巢的吉祥和谐的盛景。

チューニングコンセプト

Celest PhoenixCall のサウンドは、実際に聴いてみるとまさにこの「チューニングコンセプト」を忠実に実現していると感じます。

"PhoenixCall "は、全体的に明るいサウンドで、深みがあり弾力のある低音はやさしく、ゆったりとしている。中域はソリッドでナチュラルなサウンドで、高域はクリアで明るくクリーン。音場は広々として自然で、丸みのある滑らかなボーカルと力強い解像度で、快適な音楽体験を提供します。

Kinera 独自の新方式平面ドライバー FPD(Flat Panel Driver) を含む複数のドライバーを組み合わせながら、先に紹介した製品コンセプトを受けた狙い通りの音を実現しているのは、高い技術力のチューニングノウハウがなければ困難であろうとも想像されます。細部まで「ブランドの製品コンセプト通りの音がする」イヤホンというのも、この価格帯では珍しい気がします。

Celest PhoenixCall の構成

Image credit: Kinera / Celest

PhoenixCall のドライバー構成は、

⌀7mm 強磁力1DD ×1 低域
Kinera 10012 BA ×1 中音域
Kinera 10021 BA ×1 中〜高音域
FPD (Flat Panel Driver) ×2 超高音域

となっており、3Dプリンターで各音導管まで形成されたシェルに実装されています。

Kinera 独自の平面型ドライバー「FPD (Flat Panel Driver)」

先の Kinera / Celest 公式の構造図をみると、FPD (Flat Panel Driver) と呼ぶ平面型ドライバーは、一般的なプラナーマグネティックドライバーと構造原理が異なり、Celest Pandamon や Gumiho に採用された「SPD」を円形にしてより洗練させたような構造になっているように見えます。
平面型ドライバーながら、ダイナミック型とプラナーマグネティック型の中間に位置するかのような方式で、構造をシンプルにすることで、小さな駆動力で動作可能にしつつリニアなレスポンスと低コスト化を実現しているのかもしれません。

実際、Celest PhoenixCall は非常に感度が高く、スマホでも軽々と鳴らすことができるほか、ドングルDACやBluetoothレシーバーなどでも、通常のイヤホン/IEMよりも小さな出力で充分な音量が得られます。

Celest PhoenixCall の基本スペック

感度 103dB
周波数レンジ 20Hz-40kHz
インピーダンス 32Ω
Weight (earbuds+cable) 9.8g+30g ( ± 0.2g )
プラグ 3.5mm または 4.4mm
ケーブル長 1.2m
Image credit: Kinera / Celest

Celest PhoenixCall のパッケージと内容・付属品

Celest PhoenixCall は、この価格帯にしてはかなり気合の入った、箔押しホログラムを多用した美しいデザインの凝ったパッケージで、満足度の高いものとなっています。

フェイスプレートには、この価格帯ながら保護用のフィルムまで貼ってあります。

内容・付属品

紫色の冊子は、PhoenixCall のバックグランドストーリーからコンセプト、各スペック詳細、保証書を含む、英中2か国語の仕様になっています。2種類のイヤーピースと円形のセミハードケースも付属し、必要にして充分な内容です。

イヤーピース(耳の奥まで入るので小さめのものを)

Celest PhoenixCall のシェルはノズル部分がやや長く、耳の奥まで挿入すると安定するタイプです。そのため、通常より小さいサイズのイヤーピースを装着することをおすすめします。普段は「Mサイズ」を使いことが多い自分の場合は「Sサイズ」でちょうどよいサイズでした。

イヤーピースは、ダークグレーのボーカル用「Celest 221 Vocal Eartips」と、ホワイトのバランス重視「Celest C-07 Eartips」の2種類が付属します。個人的には、ホワイトの「Celest C-07 Eartips」が全帯域でのバランスがよくおすすめです。

装着感(耳の奥で安定)

PhoenixCall の装着感は、外耳道の角度の個人差によるかもしれませんが、ノズルがおそらくアジア人の平均を基準にしているであろう角度になっており、耳の奥までスポッと入り安定します。このため遮音性も充分で、ケーブルのタッチノイズ等もほとんど気になりません。

ちなみにこの写真は左側を装着時の正面と側面から撮ったものですが、光の当たり具合と見る角度でフェイスプレートの色が変わり、非常に美しいデザインです。

尚、付属のイヤーピース以外にも手持ちの様々なタイプのものを試してみましたが、耳の奥で安定するという特徴から、自分の耳に合ったのは形状的に「Softears U.C. Eartips」のSサイズくらいでした。

試聴前の準備と試聴環境

Burn-in (エージング)

バーンインはいつもと同様、DAPに入れてある「試聴用プレイリスト」をランダム再生し続ける方法で、今回はドライバーに Kinera/Celest 独自の「FPD」も搭載しているので、念のため 90h 程実施。
バーンイン前にも軽く聴いてみましたが、qdc SUPERIOR にも似た帯域バランスと空間表現の、かなり自分好みの音で期待が高まりました。

試聴用プレイリスト

試聴環境

今回試聴には、Astell&Kern KANN ALPHA および HiBy R5 Saber のほか、iPhone SE 2020 に USB DAC として

  • HiBy FC6 (R-2R DAC)
  • Cayin RU6 (R-2R DAC)
  • Shanling UA3 (AK4493S)
  • FiiO BTR5 (ES9218P)

等を接続したり、MacBook Pro 14"(2021) 上の Audirvana Origin Mac版 に上記 USB DAC を接続し、NAS上の音楽データの他、YouTube や Spotify 等の各種音源でテストしました。

尚、ドングルDACを使用する際は、USBケーブルとして各ドングルDACメーカー付属品より劇的に本来の音質に近づく ddHiFi TC09S および MFi07S(iPhone用) を使用しています。

Celest PhoenixCall の音質

全体的な印象

一言で表すと、広大な空間上に各音像がそれぞれ距離感をもって定位し、非常に立体感を感じる音です。そして、周波数バランスも40Hz〜50Hz前後のサブベースが中心の洋楽のキックの帯域を気持ちよくしっかり出し切り、中低音〜中音域〜高音域まで明るくなめらかかつ自然な表現で、超高音域も派手すぎずニュートラルで、超ワイドレンジな曲も破綻なく再生でき、非常に聴き心地の良いリスニング向けサウンドといった印象です。
解像度は適度に高く、音のディティールも豊かに表現してくれる印象です。1万円台 ($129) の機種でここまでの表現力があることに、本当に驚きます。 また、シェルの形状が個人的には非常に耳によく馴染み、外れにくく長時間聴いていても耳の疲れも聴き疲れもほとんど感じない印象ですが、これもイヤーピースが大きなポイントになります。

適切なイヤーピースの選択が重要💡

注意点として、シェルの形状的に耳の奥まで挿入する関係で、イヤーピースの選択次第で装着感や音の傾向が大きく変わることが挙げられっます。そのため付属のイヤーピースやその他のイヤーピースなどを、サイズや種類を変えてじっくり試してみた方がよさそうです。TWSイヤホン用のイヤーピースは試していませんが、形状的に似た傾向があるので意外に合うものがあるかもしれません。

空間表現

とにかく空間が広く、普通の2chステレオの音像が立体的に頭外定位する空間表現力は、今まで聴いたイヤホンの中ではトップクラスです (もちろん音源によって大きく異なりますが)。最近の機種では、“qdc SUPERIOR” も空間表現力が非常に高い機種ですが、それをもやや上回る立体感と各音像の距離や大きさの違いのわかりやすさを感じます。
特に海外の EDM / Electronic 系や Classical 系では音源の空間の広さと音像定位が距離を含めて手に取るようにわかります。

モニター寄りの qdc SUPERIOR とリスニング向けの Celest PhoenixCall

qdc SUPERIOR はややモニター寄りのバランスのサウンドですが、Celest PhoenixCall はリスニングの気持ちよさに振ったチューニングバランスになっているため、用途や気分、音源によって使い分けができる点で、1万円台で空間表現に優れたこの2機種は貴重な存在かもしれません。

メジャーなJ-Pop曲の多くは制作意図で空間を狭く作ってあるので…

日本の多くの J-Pop 曲ではもともと空間の狭いミキシングになっていることが多いため、PhoenixCall で聴くと頭に音が貼り付くような感覚が海外の音楽と比べるとあからさまにわかります。これは再生機器側ではなく音源制作側の問題制作意図のため、再生側でどうこうできるものではありません。海外と大きく異なる日本のポピュラー音楽文化の違いによるものなので、悩ましいところです。
ただ、J-Pop 曲でも、ややマイナーなプログレ系アーティストの曲は、昔から海外と同様のワイドレンジで立体的な表現をしているので、そうした音源では PhoenixCall の空間表現力が活かされる印象です。

Diddy - Dirty Money - Coming Home ft. Skylar Grey
12年以上前の曲ですが、空間上での距離を含めた各音像割り振りが手に取るようにわかる曲です。MVの映像と共に曲の世界に引き込まれます。

低音域〜サブベース

グローバル市場を意識してチューニングされているのか、海外Popsの40Hz〜50Hz前後のサブベースのキックが程よくキレのある音で楽しめます。さらに、30Hz 付近のサブベースも聴き取れるため、EDM や Jazz のベースサウンドの他、パイプオルガンのサブベース音も比較的気持ちよく聴けます。30Hz前後になると、イヤーピースの選択や装着状態によっても大きく変化する部分なので、好みに応じてイヤーピースを選んでもよいと思います。
サブベースから上の100Hz前後に至る低音域も、⌀7mm の小径ダイナミックドライバーのおかげか音がふくらんだりすることなく力強くキレのある印象です。

Armin van Buuren & Garibay feat. Olaf Blackwood - I Need You (Aquadrop Remix)
サブベースのリズムが心地よいRemix。この辺りの帯域が「聴感上フラット」に近いレベルでちゃんと出るのは、据置オーディオ方面でよく聞く「ピラミッドバランス」に近い周波数特性になっているおかげでしょう。ポータブルオーディオ界隈では “V-Shaped” などと、なぜか人間の聴覚感度特性ではなく物理的な音圧レベルのグラフをベースに語られることが多いので混乱しますがw

中音域

中音域は特に誇張もなく自然で、女性ボーカルも男性ボーカルも表情豊かにあるがままに表現されます。中音域に時に際立った周波数のクセも感じられないのも、自然な表現につながっているのではと思われます。
2種類の帯域のBAドライバーをなめらかにつなぐチューニング技術や、低音域を担うダイナミックドライバーによるマスキングを防いだり、表に見えないところで絶妙なチューニングが施してありそうな気がします。

Mree - In the Kitchen (Official Music Video)
浮遊感ある女性ボーカル曲ですが、やわらかいくも芯のある声のトーンが質感と表情豊かに再現され、立体空間での自然な空気感もうまく再現できています。

高音域

高音域は誇張や派手さが抑えられ「気持ちよさ」を感じます。外耳道長の個人差で違いはあると思いますが、歯擦音の刺さりもなく 8kHz 付近にピークもないため、ソプラノの倍音や金属系楽器の響きも自然で、聴き疲れしにくさに貢献していそうです。
高音域は個人差が大きく出やすい、イヤホン/IEMにとっては鬼門でもある周波数帯で、ここが自然に出るかどうかで全体の音のイメージが大きく変わることもあります。
Celest PhoenixCall は、高音域〜超高音域のチューニングを独自の FPD(Flat Panel Driver) ×2基でうまくこなしているようで、その特性を把握して使いこなしているような印象もあります。

Kiss the Rain (Yiruma) | Roy & Rosemary
ピアニスト Yiruma の名曲の、ピアノとバイオリンのデュオ Roy & Rosemary によるカバーアレンジ。FAZIOLI のピアノと300年以上前に作られたバイオリンの響きが、倍音含め自然に味わい深く聴こえるというのが、高音域の気持ちよさや自然さをよく表してくれます。

Celest PhoenixCall 総評

結論として “Celest PhoenixCall”、個人的に大変気に入りました。個人的にすでに常用しています(笑)

ざっくりした印象では、価格帯が倍のクラスの機種と比べても遜色ないクオリティを持っていると感じます。そして本体や付属ケーブル、付属のイヤーピースの選択、パッケージデザインに至るまで、トータルで「design」されているように感じます。
つまり、技術開発だけでなく、商品企画や広報/ブランディングまで含めたチームが一体となって製品を作り販売いる印象が強く感じられます。

そこが、いわゆる安価な「中華イヤホン」を中心とするメーカー/ブランドとの一番大きな違いでもあり、他の高級ブランドと比べても、Kinera / Celest や姉妹ブランドの QoA は、その一体感が際立っているように感じます。

製品コンセプトからそのコンセプト通りの商品を作る、というのはそう簡単なことではないはずで、“Celest PhoenixCall” では独自の新技術「FPD (Flat Panel Driver)」も採り入れた上で、高い次元で製品化・商品化を実現しているのは、日本でのものづくり産業の一端を知る者としても大変感心するところです。

Kinera ブランドは、日本では価格帯によって代理店が別になっており、低価格帯機のブランドメッセージが届きにくい点が惜しいと思っています。Kinera のサブブランドである Celelst ブランドは、当初は独自の平面ドライバー開発のテストベッド的なイメージがありましたが、“Celest PhoenixCall” で一つのマイルストーンに到達したのではという気がしています。

現時点では「Celest ブランド」は日本国内では正規の取り扱いがありませんが、HiFiGo さんが日本の Amazon で販売していただいているので、日本国内で購入できるのは非常にありがたいことですが、日本の代理店は大丈夫なのかと心配にもなります。

製品のコンセプトストーリーに書かれた通りの音がする “Celest PhoenixCall”、個人的に大変オススメします。


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