2022-02-16 追記あり
Chord Mojo 後継機 Mojo 2 発表
昨年末からティザーサイトで2022年1月31日に発表が予告されていた Chord Electronics 社のポータブル FPGA DAC「Mojo」の後継機が「Mojo 2」として発表されました。
Introducing the next generation of portable hi-fi.
— Chord Electronics (@ChordAudio) January 31, 2022
The world's most portable and advanced DAC/headphone amplifier is now better than ever with several new features and improvements.
Watch here: https://t.co/b5SgESYXXS
Discover Mojo 2: https://t.co/GQaJR0hwWE pic.twitter.com/kvCbsT29J0
ティーザー画像の裏側の謎の出っぱり
Image credit: CHORD
何度か変更された事前のティザー画像から、形状はほぼ初代「Mojo」の外型形状にボタンが4つに増えたものであることは予想できていましたが、裏側に出っ張りがあるのが謎でした。
CHORD の製品ラインナップは広すぎるけど、ティーザー画像からすると、Rの丸み的に Mojo の後継?あるいは Mojo シリーズの何か?https://t.co/VznN8mW1Va pic.twitter.com/xKVuvAe1yZ
— 森あざらし "Azalush" (@align_centre) December 17, 2021
が、フタを開けてみると、実は Mojo 専用のストリーマー/プレイヤー「Poly」との互換性を維持しつつ USB Type-C のデジタル入力端子を増設したためのものでした笑
Image credit: CHORD
Image credit: CHORD
Mojo 2 での主な改良点
音質向上のほか、ロスレスDSPによるトーンコントロール搭載、バッテリーマネジメント改良など
公式サイトの記述によると、初代 Mojo から Mojo 2 の主な改良点は次のとおり。
- CHORD 独自の「WTAフィルター」の処理向上やノイズシェーパーの改良により、低歪化と低ノイズ、よりニュートラルで、透明感 (Transparency) が大きく向上。
- FPGAによるバッテリーマネジメントプログラムの改良により高速充電が可能になったほか、パワーロスを75%低減。
- 「UHD DSP」と呼ぶ世界初の「ロスレスDSP」により、音質劣化のないデジタルトーンコントロールが可能。
- メニューボタンの追加で、「ミュート」「クロスフィード」「ボタンロック」「トーンコントロール」などが可能に
その他にも細部にわたって色々改良されているようで、実際の操作方法なども含め、次の公式デモンストレーション動画で解説されています。
Mojo 2 紹介・操作実演動画 (日本語キャプション付)
CHORD 独自のDAC技術についての参考情報
- Hugo/Mojo/DAVE、CHORDは何故汎用DACを使わないのか? キーマンがこだわりを解説 - AV Watch (2016.3.7)
- CHORDがハイエンドポータブルDAC新モデル「Hugo 2」とMojoをDAP化できる専用モジュール「Poly」を国内正式発表 - 価格.comマガジン (2017.3.18)
海外価格は £449 / $725
価格は、£449 / $725 とされているようで、日本国内価格は現時点では未発表ですが、現在の為替レートでは税込10万円近くになりそうな雰囲気もあります。
2015年に発売された初代 Mojo が当時の税込価格で代理店直販価格73,440円(税込) でしたが、開発コストに加え、昨今の世界的な調達・生産・物流コストの上昇などを考えると致し方ない面もありそうです。
[2022-02-16 追記] 日本国内発売発表!79,980円(税込)
CHORD Mojo 2
— 【公式】アユート オーディオ部 (@aiuto_audio) February 16, 2022
2022年2月18日(金)11:00 先行予約受付開始
2022年2月25日(金) 発売
メーカー希望小売価格:79,980円(税込)
▼製品ページhttps://t.co/OdLC6dAZnR#Mojo2 pic.twitter.com/hRMWp8vnnz
£449 / $725 という海外価格から、単純換算では9万は下らないだろうと予想していたところ、海外価格は「Mojo: $599 → Mojo 2: $725」と大幅に上がっているのに、国内価格は 7万円台と初代 Mojo とほぼ同じ価格に驚きました。日本では初めから1万円以上値引きされている状態になります。
同じく英国メーカー iFi Audio の競合クラスになる 「xDSD Gryphon」(海外価格 $599)が、昨年2021年11月に税込82,500円で発売されたことを考えると、かなりのお得感があります。もちろん、iFi Audio xDSD Gryphone の方は Bluetooth レシーバーも備えている機種なので単純比較はできませんが。
Mojo 2、海外価格の単純換算だと9万超えしそうかと思ってたら、なんと初代 Mojo とほぼ同等の価格とは…(!!)
— 森あざらし "Azalush" (@align_centre) February 16, 2022
iFi Gryphon (2021, $1≒114円):
599USD → 税込82,500円
Mojo (2015, $1≒122円):
599USD → 税込(8%) 73,440円
Mojo 2 (2022, $1≒115円):
725USD → 税込(10%) 79,980円
あれ? https://t.co/oGUZvQwM4b
国内メディア記事
Mojo 2 と Mojo の仕様比較
Mojo 2 (2022) | Mojo (2015) | |
---|---|---|
DAC | custom-coded FPGA processor (Artix-7 ) | custom-coded FPGA processor (Artix-7 ) |
Input | Coaxial, Dual-data coax, Optical, Micro-USB, USB-C | Micro-USB, Coaxial, Optical |
Output | 3.5mm ×2 | 3.5mm ×2 |
Output power | 600mW@32Ω (5.2 Vrms) 90mW@300Ω (4.2 Vrms) |
720mW@8Ω 35mW@300Ω |
Output Impedance | 0.06Ω | 0.075Ω |
DNR | 125.7dBA | 125dB |
Stereo separation | 118dB (1kHz, 300Ω, 2.5V) | |
THD+N | 0.00027%@2.5V, 300Ω | 0.00017%@3V |
Battery | バッテリーマネジメントの改善, より高速な充電, パワーロスを75%低減, 9%再生時間増加 | 充電4時間, 10時間再生 |
サイズ | 83mm × 62mm × 22.90mm | 約 82mm × 60mm × 22mm |
重量 | 185g | 180g |
実は昨年の春頃には完成していたのかも?
CHORD 公式サイトに掲載されている Mojo2 画像のメタデータを見ると、ほぼ全て「2021年3月31日」付になっています。
Original image credit: CHORD
ここからは完全に推測ですが、当初は昨年2021年の春には発表する予定が、世界的な半導体不足や調達・生産・物流の遅れなどで延期され、ようやく発表できたということなのかもしれません。
現時点ではリリース日はまだ正式発表されていないようですが、海外レビューサイトのデモ機による先行レビューを見ると概ね評価が高く、2022年のポータブルDAC新機種として注目の機種になりそうです。
Image credit: CHORD
ちなみに、上の写真のように、CHORD 公式サイトには Softears RS10 や Softears Turii など、Softears のフラッグシップリファレンスIEMと組み合わせた写真が多く、Softears の IEM は CHORD Electronics 社も認める機種として英国でも知られているのかもしれません。