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Khadas Tea 「MagSafe対応 USB DAC/AMP 兼 Bluetooth レシーバー(技適&PSE認証)」クラウドファンディング開始 🌐

Khadas から MagSafe 対応 DAC/AMP 兼 LDAC対応 Bluetooth レシーバー「Khadas Tea」登場

昨年9月に発表され、10月に中国深圳で開催された展示会に登場し話題に

Khadas Tea が発表されたのは昨年2021年9月末。翌10月に中国深圳で開催された展示会に出展され、微博などでも話題になっていました。

Khadas Tea は、iPhone 12 以降など MagSafe 対応機種や MagSafe 対応ケースを装着したスマホの背面に MagSafe で固定できる ES9281AC PRO 搭載のフルスペック USB-C DAC/AMP 兼、QCC5125 搭載 LDAC & aptX HD 対応の Bluetooth レシーバー、両対応の機種で、最も厚い部分でも 7.95 mmという超薄型ながら 1160mAh のバッテリーを内蔵し、73.5g という軽さ。

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Image credit: Khadas

Apple の MFi 認証も取得しており、USB Type-C に加えて Lightning ケーブルも付属するほか、日本の技適認証およびPSE認証も取得とのこと。

Indiegogo で日本時間 1月12日 11時AM クラウドファンディング開始

Khadas Tea は、Indiegogo でのクラウドファンディングによるローンチとなり、開始日時は太平洋時間(PST)の1月11日 "6 pm PST on the 11th of January, 2022"、日本時間で2022年1月12日(水) 11:00AM になります。

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Khadas Tea の主なスペック

Source: Tea - Ultraslim Hi-Res Headphone Amplifier | Khadas

Model Tea
本体色 Teal Blue, Granite Grey
筐体 CNC Machined Aluminium Enclosure, AG Glass Panel
Compatible with Apple Magsafe (iPhone 12 and later)
基板 4 Layers, HDI Process
チップ DAC ESS ES9281AC Pro
Bluetooth SoC Qualcomm QCC5125
クロック Professional Audiophile Crystal Oscillator
アンプ RT6863D (Buffer Stage)
サンプリングレート USB DAC 32bit / 384KHz @PCM, or DSD 256 (Native)
Bluetooth 24bit / 96KHz
対応コーデック USB DAC MQA (Renderer), AAC, FLAC, APE, WMA, WAV, OGG, MP3 ...
Bluetooth SBC, LDAC, aptX HD
オーディオ性能 最大出力 165mW (2.3Vrms) @32Ω
20.8mW (2.5Vrms) @300Ω
SNR 116dB (High-gain Mode)
DNR DNR: 115dB (High-gain Mode)
THD+N 0.000447% (-107dB) @32Ω, 1KHz
0.000355% (-109dB) @300Ω, 1KHz
Noise < 3.2uVrms
出力インピーダンス < 0.3Ω
入出力 USB-C 2.0, 3.5mm Headphone Jack, Microphone
ボタン Power Button, Volume Up / Down
対応OS iOS, Android (supports OTG function), iPadOS, macOS, Windows 7, 8, 10, 11 (Khadas USB ASIO driver required), Linux (with UAC2 compliant kernel)
認証 CE, FCC, KC, TELEC(技適), SRRC, RoHS
Battery: CB, KC, UL, PSE, UN38.3
Apple MFi (MFi 3.0), MQA, Sony LDAC, Qualcomm aptX
バッテリー Lithium Polymer, 1160mAh
連続再生時間 8時間
本体寸法 95.5mm (L) x 63.8mm (W) x 6.25mm (T-min) / 7.95mm (T-max)
重量 73.5 g
付属品 Lightning to USB-C Cable (0.1m), USB-C to C Cable (0.1m), Quickstart Guide and Warranty Card

ありそうでなかった MagSafe 対応ポータブルDAC/AMP

近年はスマホに接続する USB-C DAC/AMPドングルが数多く出ていますが、共通する問題として本体が大きくなればなるほどスマホに固定したくなるという問題がありました。

スマホへポタアンやDAC/AMPドングルを固定する方法は、従来は主に

  • 粘着性のあるナノシリコーン系シートで固定
  • シリコーンラバーケースでまとめて固定
  • U字形の USB-C OTG アダプターケーブルで固定
  • 専用の回転ロック式機構で固定

などがありましたが、ほとんどがスマホの Qi ワイヤレス充電、NFC/FeliCa などと排他的になってしまったり、着脱が面倒という大きな課題がありました。

iPhone 版 "MagSafe" の登場

そこへ2020年10月に iPhone 12 と共に登場した、ネオジムマグネットの磁力で吸着する "MagSafe" iPhone 版。

誰もが、これは iPhone と軽量なUSB DAC搭載ポタアンや DAC ドングルの固定に使えそうだと思うのは当然で、ポータブルオーディオメーカーも参考アイディアを披露したり、ユーザー側で工夫する例は世界各地で見られましたが、初めから MagSafe に対応したDAC/AMP製品は知る限り出ていませんでした。

マグネットで固定するアイディアの製品自体はあったものの…

iPhone 12 登場以降、MagSafe 互換のアクセサリーが数多く発売され、当初は MagSafe 用マグネット単体が AliExpress でよく売られていましたが、徐々に MagSafe 互換のマグネット内蔵ケースが iPhone 12 以前の機種や iPhone 以外の Android スマホ向けにも出始めてきました。

機は熟した、といったところでしょうか。

ES9281AC PRO + QCC5125 という最強の組み合わせ

"ES9281AC PRO" は ESS が「USB DAC/AMPドングルのために」開発したと言われる SoC で、CS43131 や ES9218P、ES9219C のように DAC+ヘッドホンアンプだけでなく、PCM 32bit/384KHz, DSD256 対応のフルスペック USB I/F まで内蔵した All-In-One な DAC SoC です。

つまりこのチップ一つで USB DAC として必要なほぼ全ての機能を賄うことができ、かつ消費電力も生産コストも抑えられ、さらにはリモコンマイク付きのイヤホン/ヘッドホンにも対応するコントローラーや ADC も内蔵し、至れり尽くせりの仕様です。

ESSのサイトでも、DAC のカテゴリーではなく、"USB Audio CODECs" のカテゴリーに分類されているのはそのためです。

これに加え、Bluetooth SoC に Qualcomm QCC5100 シリーズの定番チップ QCC5125 を搭載し、LDAC、aptX HD 対応とワイヤレスでも必要十分なスペックを備え、USBデジタルでも、Bluetooth ワイヤレスでも常に最高のパフォーマンスを発揮できる機種になっています。

現時点で FiiO BTR5 シリーズと Shnaling UP5 以外に直接競合機種がない*クロスオーバーな製品

Bluetooth レシーバーの中には、USB DAC/AMP として使える機種もありますが、そのほとんどが Bluetooth SoC に内蔵された USB I/F の機能を使っており、16bit/48kHz まで、あるいは UAC 2.0 の 24bit/192kHz までの対応だったり、独立したクロック発振器もなく、USB DAC では一般的な、接続機器側のクロックを使わず DAC 側の高精度なクロックを使用するアシンクロナス(非同期)転送や Windows での ASIO に対応していなかったりと何かと制約があります。

そうした現行のポータブル Bluetooth レシーバーの中で唯一例外なのが、FiiO BTR5 / BTR5 2021 と Shanling UP5、Audirect Beam 3 Plus (*追記) です。
この2機種3機種だけは Bluetooth SoC と DAC/AMP チップに加え、XMOS 製の USB I/F チップ (*追記: Beam3 PLUSは ES9281AC PRO)、さらには独立したクロック発振器を搭載しており、パソコンやスマホに USB で接続した際に、PCM 32bit/384KHz, DSD256 のフルスペックの高音質 USB DAC/AMP にもなる両刀使いのクロスオーバーなモデルです。(生産終了した FiiO Q5シリーズも同様の機能を備えますが、現行機種では上記2機種3機種になります)

Khadas Tea が機能面で直接競合するのは、今のところこの2機種3機種のみで、それゆえにオーディオメーカーとは異なるアプローチによる新しい形態の製品として期待されます。

Khadas社について

Khadas 社は高性能 Android シングルボードコンピューター「VIM3」シリーズの他、サウンドカードなど様々なディバイスやソフトを開発する中国深圳に拠点を置く多国籍メンバーの企業で、日本では「スイッチサイエンス」が取り扱っているため、組み込み開発や自作方面ではよく知られているかもしれません。

オーディオ開発技術にも定評

「DACはたくさんあるけど、良い製品は実は少ない。Khadasのシングルボードコンピュータは、ノイズとかまで気を使っている。この部品も日本製、この抵抗も日本のやつで、コネクタはFOXCONNなどの購買と同じものを使っている。メモリの位置もノイズが出づらい位置に配置している。オーディオボードのチップと、オーディオのコネクタも違う。基板のヒートシンクを付けて、オプションのSSDをつければ、すごく音質の良い音源+DACになる。
同種のものはあるかもしれないが、クオリティは違う。弊社は高性能・ハイクオリティなんだ。」

Android(AOSP)のリファレンスであり,Googleの新しいOS Fuchisiaも動くRockchipのシングルボードコンピュータ、Khadas VIM3のKhadas社に行ってきた! 職人気質全開のCEO Guoさんが作るこだわりのシングルボード – スイッチサイエンス マガジン

上の記事のように特にオーディオ性能を引き出す技術に関してかなり精通しているようで、昨年発売された "Tone2 Pro" という薄型のデスクトップ USB DAC/AMP も評価が高く、海外を中心に注目を集め、日本でも Amazon で販売されています。

市場に新しい風を吹き込むか、注目の新機種

その Khadas から今まで以上に一般コンシューマー向けにリリースされる "Tea" は、差別化が難しくなってきた感もある「DACドングル」や「 DACポタアン」、「Bluetooth レシーバー」市場に新しい風を吹き込むのか、要注目です。

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